VIP2017開催報告

第17回ビジュアル情報処理研究合宿(VIP2017)は、2017年9月15日(金)~17日(日)の3日間、埼玉県県民活動総合センターにて開催されました。

主な企画

今年度は「Let's Jump!」という全体テーマを設定しました。これは「出発点を知る、着地点を知る」というコンセプトのもと、ポスター発表や社会人・教職員の方々との交流を通して自身の研究を改めて客観的に見つめ直すような機会にしてもらえればとの想いを込めたものです。この目的を達成できるように、今年度も様々な企画を用意しました。

アイスブレイク

参加者には開会式の段階で10のグループに分かれ着席してもらい、その後グループ内で運営から提示したテーマに沿って自己紹介をしていただきました。またグループごとに協力して口頭のみで手持ちの地図を伝え完成させるゲームを行うことで、初対面の参加者同士のアイスブレイクを図りました。

ポスターセッション

1セッション90分を前半・後半に分けて一人あたり45分の持ち時間で自身の研究発表を行いました(発表題目一覧)。

社会人セッション

6名の社会人の方をお招きし、今年度は「技術」をテーマにご講演いただきました。ご講演者と講演タイトルは以下の通りです(順不同・敬称略)。

知識と技術とキャリアの話
町 裕太(株式会社ウサギィ)
スタートアップのシステム設計
小西祐介(ファイブ株式会社)
スタートアップ企業における資金調達について
鈴木吾朗(株式会社 Linx & Innovation)
シリコンスタジオの製品・技術について
島貫真児(シリコンスタジオ株式会社)
ベンチャー企業での働き方と深層学習を適用するためのユースケース〜'3次元データ検索エンジン'、'2次元図面データからの情報抽出'〜
大串正矢(株式会社カブク)
エンジニア学生の就職活動について
松村沙紀(株式会社サポーターズ)

教職員セッション

今年度の教職員セッションは登壇形式で行いました。3名の先生方をお招きしたこの講演を通して、参加学生が今後の研究動向について理解を深めることを目的としました。聴講した学生からは多くの質問が寄せられ、貴重な機会となりました。ご講演者と講演タイトルは以下の通りです(講演順)。

最適化問題の使い方
早稲田大学 谷田川達也先生
画像処理ハードウェアとして使うGPU
和歌山大学 床井浩平先生
愛知工業大学 水野慎士研の紹介
愛知工業大学 水野慎士先生

懇親会

2日目の夜には、社会人の方や教職員の方々にも参加していただき、ビンゴやクイズを通して参加者同士の親睦を深める場として懇親会を開催しました。

グループワーク

「-VIPアイディアソン- IT×○○を提案しよう!」と題しアイディアソンを行いました。参加者は新卒としてとあるベンチャー企業へ同じグループのメンバーと共に同期入社し、「IT×○○」というテーマで新規事業を考案・プレゼンしましょうというストーリーで アイディアを出してもらいました。

発表後には学生投票による表彰を行い、上位3つのグループに景品を贈呈しました。

ポスターセッション表彰者一覧

今年度も参加者による投票の結果を基に贈呈する「VIP Award」、および協賛企業の株式会社ウサギィ様と運営委員の選出により贈呈される「ウサギィ賞」の2部門で表彰を行いました。 受賞された方には表彰状と記念品がそれぞれ贈られました。受賞者は以下の通りです。

VIP Award
最優秀賞
須藤海(東京大学)「ミウラ折りの押し出しによる厚みのある両面タイリングの生成」
優秀賞
内海友輔(豊橋技術科学大学)「Colorlinesに基づく単一画像からの光源色推定」
岩佐駿(東京大学)「パレットカラーを用いた画像編集」
小林享生(東京電機大学)「日本語手書き文章における読みやすさの評価手法の提案」
敢闘賞
志賀俊佑(愛知工業大学)「カテーテル挿入の移動量測定に基づく技術評価方法の検討」
宮川翔貴(早稲田大学)「Retexturing under Self-Occlusion using Hierarchical Markers」
山口智也(早稲田大学)「Multiple Importance Sampling による Image-space Control Variates を用いたレンダリングシーン編集法の改善」
ウサギィ賞
最優秀賞
田村柾優紀(明治大学)「ポケット内のスマートフォンによる両足ジェスチャ認識手法」
優秀賞
粥川青汰(早稲田大学)「一人称視点動画の高速閲覧に有効なcueの自動生成手法」
須藤海(東京大学)「ミウラ折りの押し出しによる厚みのある両面タイリングの生成」
ノミネート
岩佐駿(東京大学)「パレットカラーを用いた画像編集」
夏目亮太(早稲田大学)「髪と顔を分離した GAN による髪型編集手法の提案」
中本啓子(法政大学)「不均質な半透明物体における光の表面下散乱の近似」
謝辞

最後に、本合宿にご参加頂きました全ての学生ならびに教職員・社会人の方々に運営委員一同心から感謝いたします。

また、本合宿の開催に際して画像電子学会芸術科学会ADADA Japan映像情報メディア学会CG-ARTS 協会からご後援を、また株式会社ウサギィシリコンスタジオ株式会社株式会社Lynx&Innovation株式会社カブク株式会社サポーターズファイブ株式会社よりご協賛いただき運営を行いました。この場を借りて改めて厚く御礼を申し上げます。

運営スタッフ

VIP2017は2名の顧問のもと、10名の学生スタッフにより企画・運営を行いました。

第 17 回ビジュアル情報処理研究合宿 運営委員会
代表 宮川翔貴(早稲田大学大学院)
副代表 足利文章(和歌山大学大学院)
運営委員
(50音順)
内海友輔(豊橋技術科学大学大学院)
小林享生(東京電機大学大学院)
坂口美優(和歌山大学)
田口博史(豊橋技術科学大学大学院)
十枝菜穂子(お茶の水女子大学大学院)
早川玲央(和歌山大学大学院)
山川和樹(東京電機大学大学院)
山谷佳祐(豊橋技術科学大学大学院)
顧問 田代裕子(東京電機大学、VIP 運営事務局、画像電子学会)
伊藤貴之(お茶の水女子大学、芸術科学会事務局代表)